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看護サマリー

現役看護師が語る 看護サマリーに描かれている真実

病院から違う病院へ転院、あるいは施設に入所になる時、必ず看護サマリーが必要になります。

退院の時に「次の病院に渡してください」って手渡される封筒気になりますよね~

そこで今回、一般の人には分からない封筒の中身の一つ看護サマリーにどんなことが書かれているか?私現役看護師 K がご紹介いたします。

看護サマリーに描かれている治療経過

看護サマリー

病院経過が濃厚な人ほど看護サマリーの内容も濃厚

まぁこれは経過上当たり前なんですけど。色々な兼ね合いで入院治療が長引いた場合、もしくは短期間の入院でも状態変化が次々と起こった場合など、入院期間の治療内容が盛り沢山な為、その経過全て記載するので、内容も多くなります。(まっ、これはいたって普通の話なので特別ではないですね~)

看護サマリーの真実 患者さんや、家族の情報記載

これは正に看護師あるある〜。(笑)病院がある地域やエリアにより患者さんや、家族層は恐らく違うと思いますが、私が体験した限り、こんな人がいるのかっ!て思うくらい個性の強い方々によく出くわしました。

そういう方に関しては、送り先の先方に対応注意もかね、看護サマリーに細かく書かせて頂きます。

たとえばどんなエピソードがあるかというと・・・

病状よりも義歯管理に重点を置く家族

肺炎で夜中に緊急入院した患者さん。

家族は病状よりも義歯の管理にこだわり!
専用の洗浄剤を使用し、義歯の洗浄方法について実演するなど異常なこだわり!をもって主張する家族。

看護師の本音→肺炎で緊急入院だというのに命に関わるのか?とか、そこ気にならないの?
病状よりそこまで義歯が大事?ずれてる❗この家族要注意。笑)

☆こんな場合は看護サマリーに
「家族より義歯管理に関して強い希望があり、義歯は◯◯で対応しています。」と記載。(笑)

ナースコール連打 頻回なナースコール

認知症の人にとにかく多い実情。5分~10分毎にナースコールを押す患者。

要件を聞けば大概は病状がどうとかでなく、「寂しい、時計や眼鏡がなくなった、今何時?」という正直どうでもいいコールばかり!

ナースコールをずっと鳴らしてるのに、「鳴らしてない」という、いわば嫌がらせとも取れるナースコールを連打する人。

看護師の本音→ナースコールを一体何だと思ってるの!この患者からナースコール没収したい!

☆こんな場合は看護サマリーに
「5~10分毎のナースコールあり、不安が強く毎回眼鏡や時計が紛失した、寂しいといったコールが多くあります。」と記載。

処置への独特なこだわり!の強い家族

看護サマリー

痰がらみが多く、自分で痰を出せない患者さんには適宜吸引をしている

状況を見ながら私たち看護師は毎回やるが、吸引は時間でやるのでなくあくまで患者さんの状況を見てやるもの。
痰が多ければやる頻度も、もちろん増えます。

ある患者さんの家族から夜中の2時に電話がかかって来て。
『自宅で夜中の2時に吸引を必ずやっていたので必ず2時にやって欲しい、どうしてもやって頂かないと困ります』との電話。ビックリ!

これが連日!何度も同じ電話をかけてくる。
夜中の2時という時間指定でなく、痰の状態を見て毎回判断してやらせて頂くことを説明し、何とか納得してもらった。(汗)

看護師の本音→これ、夜中に電話かけてくる内容じゃないよね?  夜中の2時に時間指定の吸引ってその根拠は何?!!!

☆こんな場合は看護サマリーに

「痰がらみが多く吸引は約2時間毎のペースで施行しています。元々自宅で介護されていた家族の強い希望で夜中の2時に吸引をして欲しいという要望が聞かれていましたが、吸引に関して説明をし、納得されています。」などと記載。

経口摂取を諦められない現状理解が困難な家族

自宅でずっと介護をしていたキーパーソンの家族「長女」

介護度が高く明らかに自宅で見るのは困難とされる方でも金銭面の都合で自宅介護をしている方が時々いますが・・・
こういう家族に限り、受容困難なパターンが多いんです〜

誤嚥性肺炎で経口摂取が無理な方。しかし、家族は経口摂取を何としてでも諦めたくない。

嚥下評価をするが覚醒不良、一口プリンやゼリーを摂取するだけでむせる。そしてすぐさま熱を出す。こんな状況ですから嚥下がどうとかいうレベルではなので、違う栄養経路を考えた方がベターだと思うんだけど…

しかし、家族が主張するのは「家ではしっかり食べれていた、元々食べるのが好きだからまだ食べれるはず」って…

結局この方は私の説明に対して、受容困難で「私が家に帰って食べさせます」と納得のいかない口調で私に言ってから
そのまま説明も聞かずに帰って行きました~

困ったもんなので、担当医師に報告 「先生から言ってくださいよ~」 担当医師もマジで~って顔して…た(笑)

それから長女に担当医師が説明「このような状態で帰らせて食べさせたら再度誤嚥して命に関わる」と説明したんですが、長女さんは自信をもって「元々食べれた人だから大丈夫です」とこれまた強く主張。そのまま退院していきました。

めんどくさいな~と思いながら、あとは担当のケアマネ、訪問看護師にバトンタッチ。

看護師の本音→家族としての気持ちも勿論わかるよ(苦)でも実際誤嚥で入院してきているわけで、
治療して又普通に経口摂取できるパターンもあるが、出来なくなる人もいる。
入院前どうだった、こうだったと過去を色々言いたいのも分かる。でもこちらも分かって欲しい〜〜

入院前がどうとかでなく、現状を理解して欲しい~~!

現状で今後どうするか考えることの方が重要だよ❗入院前と全く同じ状態まで回復するとは限らないんだよ~~~~~!って感じ(笑)

☆こんな場合は看護サマリーに
「嚥下評価しましたが、覚醒不良なことが多く、プリンを一口摂取するだけでむせこみあり、すぐ発熱したりしていました。結果経口摂取は困難。しかし、長女さんは経口摂取への希望をまだ強くもっており、今回長女さんの強い希望で「自宅で又自分で食べさせます」といっております。このような状態での経口摂取に対し、医師からも再度誤嚥のリスクにつながり、危険である旨を伝えましたが、理解困難な状況となり、この度急遽退院となりました。」と記載。

まだまだエピソードは沢山ありますが、あげたのは一部だけです

そして上の内容を看護サマリーに記載に関してですが、サマリーに書く場合は、ある程度、オブラートに包んで書いたりもしますよ。
記載する看護師により、もちろん文章表現は変わりますが

看護サマリーに「患者の強い希望、家族の強い希望」でという表現

看護サマリー

看護サマリーに「患者の強い希望、家族の強い希望」でという表現が多々ある場合は、かなりクセがある、

クレーマー気質な部分があるって事で、対応に苦渋する部分が多いと捉えるのが看護サマリーあるあるです(笑)

看護師ならこのサマリーを見るだけで、「なるほどこの人は手がかかる、家族も要注意だ!」と想像はつきますよ

まとめ

看護サマリー

一般の人には分からない退院時の封筒の中身の一つ、看護サマリーに記載されている看護師しか知らない情報をお伝えいたしました。

現場の看護師は業務を忘れたり、失敗やミスをしたりすると患者様の命に関わる事なので、1日中気を張って仕事をしています。仕事が終わるとドッと疲れが襲ってくる。「看護」という仕事の責任の大きさと、その仕事に従事する「看護師」の気持ちも分かってもらいたいと思います。

ライター

東京都内大学病院勤務  現役看護師 K

 

 

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